内職・SOHOワークとはどう違うの?


内職・SOHOワーク(データ入力などPCを使った副業)と異なるのは次の点です。

1. 納期がない

メリット

買取日や発送日を約束した場合を除けば、いつまでに何かをしなければいけない、ということ(=ノルマ)がない

デメリット

2. 仕事の範囲・やり方が決まっていない

メリット

デメリット

3. 報酬の額が決まっていない

メリット

デメリット

4. 解説

内職、特にSOHOワークは、基本的に納期が絶対です。たとえ本業が忙しくても、子供が熱を出しても、風邪を引こうが、徹夜をしようが、納期を守れなければ二度と仕事は来ません。さらに、請け負った仕事が完成しても一定のレベルをクリアしていなければ何度でもやり直しすることもあります。それでも報酬は最初に決められた額のみで、それも概して低額です。

特にSOHOをアルバイト感覚で行うことは、全く危険です。SOHOはプロフェッショナルが行う業態です。世間には多少ずれたイメージが流布しているようで、お小遣い稼ぎの主婦=SOHOなどといった図式がありますが、とんでもないことです。請負仕事とは、非常に厳しい世界です。仕事の結果を時給換算するのはまだしも、時給換算した報酬を仕事に要求してはいけません。つまり、時間あたり1000円程度が欲しい、等というような希望を、仕事をする前から出すのは間違っています。逆です。結果がすべての世界なのです。2000円の仕事を2時間でやり遂げたという結果があって初めて、時間あたり1000円程度と考えることができるのです。

これらはもっとも厳しい業態と言えます。個人的には、どうして世の主婦層がこんなに厳しい割に低収入なSOHOワークを希望するのか、私にはさっぱり分かりません。希望者が多いので、作業単価の相場はがた落ちで、もっとも単純な部類の仕事では、実質の時給換算で200円300円台の報酬額などザラの世界です。内職にしても、実質の時給換算は400円台が相場のようです。指摘するまでもありませんが、これらの金額は、作業者の技術に左右されます。どこまでも下がってゆける金額、ということです(内職の場合は、都道府県によって家内工業の最低工賃が定められている場合があります)。

さらに、安易な気持ちでSOHOワークに手を出して、やっぱりできませんでした、等と仕事を投げ出す人も多いと聞きます。請け負っておきながら出来ませんで済むと思っている人がいかに多いか、という事実には驚かずには居られません。子供が熱を出したから出来ませんでした等と言うことが通ると思っている人が、実際にたくさんいるのです。出来ませんでしたのでお金はいりません、では済まないのです。これは本当なら損害賠償を求められても文句は言えない立場です。こうした責任感のない素人SOHOワーカーが増大しているので、発注元もそうした「ハズレ」に当たるリスクを、依頼内容に反映せざるを得ない状況で、SOHOワークの仕事の質も単価もこれからますます落ちていくでしょう。

また、仕事量は相手が決めます。暇なときに仕事をもらえるとは限りませんし、逆に子供が病気で大変なときでも、納期が明日の仕事が飛び込んできてそれを断ったら次の仕事など来ない、という世界です。くどいようですが、本当に覚悟のいる、プロの請負人の世界なのです。

こうしたプロの世界で通用するのは、当然、実績と才能を持った一握りの人達だけです。お金などいらないから仕事をさせて欲しい!そして経験を積みたい!というような情熱が無ければプロになることなど難しいでしょう。つまり、副業で収入目当ての多くの人にはまったく向いてない業態なのです。向いてない仕事を無自覚に続けることは、その人だけでなく、発注者や同業者など、周りの多くの人の迷惑になります。厳しいことを言うようですが、本当にそうした素人集団が一掃されない限りSOHOワークという業態に未来はないでしょう。

厳しい仕事を奪い合うより、自分で考えて、自分で自分の仕事を作りませんか?働く時間も内容も、そして報酬も、自分でデザインすればいいのです。もちろん、デザインしたとおりになるとは限りません。失敗もあります。しかし、何年も割の合わない厳しい仕事を続けるよりかは、遙かに有意義だと私は思います。


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