第5週

入院日記へ 第6週へ 第4週へ

11月4日(日) - 27日目

晴れ。

10時頃起きる。

朝食 トースト、柿、ザクロサワー、コーヒー。(自宅)

ビデオを見る。ロズウェル、取りあえずは収束?。それよりもダーマの展開や如何に。

昼食 肉団子の甘酢あん掛け、ご飯。(自宅)

昼食ご用意をして自宅を出る。今度は2,3週戻れないはず。愛猫よ、達者でな。

途中書店によって本を買い込み、病室に2時過ぎに戻る。

検温。

戻っていた間のWeb日記を書く。

向かいのベッドに新しい患者さんが入院。若い男性。

4時前から主治医に処置してもらう。今日から椅子に座っての処置になった。 ガーゼを抜く、平衡感覚が無くなる一瞬が、寝そべっていないと怖い。 今日も当てガーゼは無しだった。

シャンプーしてもらう。当てガーゼがないので、結構大胆に耳の傍まで。

夕食 鳥じゃが、酢の物、柿、漬け物、ご飯。

読書など。10時になっても眠れず。遅くまで布団の中でごろごろする。 もうすぐ手術だなあと考えるとよけい眠れず。

「おさんぽ大王1」(須藤真澄)読了
「ゆずとまま」(須藤真澄)読了
「コンスタンティノープルの陥落」(塩野七生)読む

11月5日(月) - 28日目

曇りのち雨。

8時に起きる。

朝食 パン2ヶ、イチゴジャム、マーガリン、サラダ、牛乳。

10時より1F耳鼻科外来で聴覚検査。10/10の段階で右48左32(dB)だったのが、右35左27に改善。 30以下が通常とされ、30から40が軽度難聴。聴力は生活上支障がないレベルに改善されたといえよう。

昼食 焼き鯖、卵綴じ、みそ汁、漬け物、ご飯。

14時から入浴。今日初めてお風呂の予約方法を理解する。

入浴後、背中のバンドエイド交換。もういらんと思うが。

前のベッドの人が手術。主治医が作者と同じだが、患部は鼻のよう。

5時前に妻来院。オセロ負け。45-19。7時前に帰宅。

夕食 天ぷら、きんぴら、湯豆腐、漬け物、ご飯。

TV見る。10時就寝。

「コンスタンティノープルの陥落」(塩野七生)読む

11月6日(火) - 29日目

晴れ。

8時に起きる。昨日7度あったので、早朝からもう一回検温する。5度4分。

朝食 パン2ヶ、マーマレード、マーガリン、オレンジ、牛乳。

いよいよ明日手術。またしばらく入浴洗髪できなくなるので、今日してくれるとのこと。 早速処置前にシャンプーしてもらう。

11時より処置。今日も椅子で。ざっと明日の手術の説明。もう何度も聞いているが。 術後は2週間ほどで退院とのこと。

処置後、病室で、明日の手術のために、耳の周囲を剃髪。今度はもみあげの上部をほんのちょっと 切っただけだ。

手術依頼書と麻酔のアンケートをもらい、記入。

上司に貸してもらった本を読む。

昼食 鶏の卵綴じ、ひじきの酢の物、さつま汁、漬け物、ご飯。

3時頃妻来院。オセロ負け。42-22。

3時半頃、順番繰り上げって入浴。今日は本当は女性の入浴日なのだが、特例許可。ゆっくりつかる。

入浴後、病室で右足太股内側の毛を剃られる。明日はここから皮膚を取るのだなあ。 今回は、前日からいろいろ準備するみたい。手術準備の手順説明書をもらう。

妻と出かけて夕食。今日は寒風吹き荒れる寒い日だ。

夕食 雑炊、唐揚げ、サラダバー、ドリンクバー。(外食)

8時頃戻り、病院の前で妻と別れる。詰め所で手術のオリエンテーション。ほぼ前と同じ手順。

実家と妻に電話したらテレホンカードが切れた。

ブロック崩しとオセロのゲームの構想を練っているうちに寝入る。

「コンスタンティノープルの陥落」(塩野七生)読了
「社風創造」(名倉康修)読了

11月7日(水) - 30日目

晴れのち曇り。

6時半検温。午後から手術なので朝食早め。

朝食 パン2ヶ、マーマレード、マーガリン、チーズ、牛乳。

9時頃シャンプーしてもらう。これでしばらくはシャンプーできない。

10時より処置。椅子。ざっと、手術の話。

今日からまた看護学生が実習で大挙してきている。たぶん担当になったのだろう、 病室へも何人か挨拶に来た。頼りなく見えてしまうのは先入観だけではないはずだ。

11時頃妻来院。

昼食なし。

12時半頃より準備開始。緊張してきた。手順はほぼ前回同様で、採尿、着替え、血管確保、筋肉注射、 移動の順番。今回点滴足に2回挑戦したが刺さらず、やむなく右腕に行った。足痛し。 また、今回の筋肉注射は痛かった。場所や刺し方によって痛点への刺激が微妙に変化するのだろう。

1時半、移動。手術開始。廊下まで歩いて、ストレッチャの上に横たわる。妻が見送る中、手術室へ。 中で帽子をかぶせてもらう。前回はなかったような気がするが。

手術室はNo.5と書いてある。前回と同じ部屋だ。No.12までは確認。番号飛んでそうだが。 手術室のベッドのレイアウトが前回と異なり直交している。南枕になるわけだ。前回は西。 まくらは、真ん中がへこんだトーラス状のきっちり固定できるタイプだ。マスク固定のひも付き。 主治医見あたらず。そうこうしているうちに、麻酔医が麻酔マスクをかぶせてくる。
麻酔ガスの臭気。初めは背筋がぞわっとして、あまり吸わないようにしがちだが、 それでも幾ばくか吸い込んだガスが効いてくる。視界が狭まって直に笑いたい気分になってくる。 思考や視力、聴力より先に、まず呼吸が制御を奪われるようだ。自分の規則正しい睡眠時のような 呼吸音が聞こえだしたらもう駄目。抵抗は諦めよう。 これは、麻酔がまず小脳から作用すると言うことかもしれない。マスク装着直後は心理的な 拒絶感から心拍数がかなり上がるのが分かるが、すぐに安定してしまうことからも 小脳への作用が裏付けられるのではないか。 首から下の感覚がどうなっていたかは覚えていない。 初めは手の指が若干動いていたが、最後の方では、たぶん何も感じていなかったように思う。 次に視力が閉ざされ、聴覚と思考がほぼ同時に閉じられるようだ。嗅覚・味覚については記憶がない。
思考も含めて、それぞれの感覚は、ぶちっと切られるのではなく、ぎゅっと圧縮されるような感じを受ける。 伝達速度が無限に遅くなる感覚だ。ただしドップラー効果は起きていない。

手術は1時間で終了した模様。今回は、手術室の中で既に知覚があった。気管支からチューブを取り出すような 吐き気を覚えた。それからは若干とびとびの知覚で、病室のベッドへ移してもらったことを覚えている。 やはり喉が焼けるようで、息の吸い方によっては、へばりついていたのか麻酔ガスの臭いがしてくる。
右足太股に鋭い痛みを感じるだけで、耳は全く痛くない。あっけない感じ。
手術後は体温が下がるとのことで、電気毛布を入れてもらうが、すぐに体温回復したらしい。でも 暖かくてよかった。が、後に暑くなる。 すごくしゃべりづらくて、妻や看護婦の話しかけに答えにくい。おまけに喋っていると吐き気がしてくる。 妻に時間を訊くと、3時前だった。

今回、痛みがほとんど無い所為か、しばらく覚醒したあと、夜まで眠ってしまった。 30分や1時間ごとにバイタルを取っていた様子。

夜目覚めると、9時前だった。そろそろ6時間の絶対安静が取れるはず。妻帰宅。 トイレに行こうとしたら、足にかなりの激痛。といっても、皮を剥がしただけで、 その通り、すりむいた程度の痛さだが。前回の耳に比べれば何でもない。 看護婦さんが夕食を持ってきてくれる。

夕食 鶏照り焼き、小松菜のじゃこ煮、インゲンと卵のサラダ、漬け物、ご飯。

うまい。全て平らげる。寝ているときから、空腹でつらかったのだ。絶食絶対安静は最高の調味料。 ところで今回は粥ではなく、普通のご飯だった。食後薬復活。

実家と妻にTEL。足は引きずれば歩けないこともない。

歯を磨いてそのまま寝てしまう。しばらく枕無しで寝ていたので首が痛い。

「日経サイエンス12月号」読む

11月8日(木) - 31日目

晴れのち曇り。

昨日の睡眠過多のため、夜明け前に目が覚める。が照明付けられずすること無いのでまた寝る。 結局8時頃起きた。寝過ぎで首が痛い。

朝食 パン2ヶ、イチゴジャム、マーガリン、オレンジ、牛乳。

8時半検温。9時から点滴。今回は、手術時に右手に作った点滴の口が残っているので、そこから行う。 チューブを分離接合するので空気が入るが、若干なら問題ないとのこと。涼しい液体が右手に入ってくる。

病院ものは、入院しながら読むと妙に背徳感を感じる。

10時より処置。今日は主治医ではない。耳は最外部の綿球と当てガーゼの交換のみ。 足は、イソジンでの消毒とガーゼ交換。痛くない。

昼食 かにクリームコロッケ、付け合わせ野菜、サラダ、スープ。

昼食後妻にTEL。

投薬の痛み止めの副作用の所為か、読書していると睡魔に襲われる。いつしかねてしまった。

5時前に妻来院。おやつ。オセロ負け13-51。囲碁2勝。

夕食 豚冷しゃぶ、付け合わせ野菜、大根煮、漬け物、ご飯。

足のガーゼが取れ掛かっていたので処置してもらう。新たにイソジンを塗られてきっちりガーゼを巻くと かなり痛い。

読書して歯を磨いて、寝る。

「おたんこナース5」(佐々木倫子)読了
「おたんこナース6」(佐々木倫子)読了
「おたんこナース7」(佐々木倫子)読了
「日経サイエンス12月号」読む

11月9日(金) - 32日目

晴れのち曇り。

今日も夜明け前に目が覚める。が、また寝る。それ以外に出来ることはない。 6時過ぎに看護婦さんが、足のガーゼを見に来る。また寝る。 結局7時半頃起きた。何度も寝たり起きたりでよくないな。 朝食口内炎が痛くてなかなか食べられない。

朝食 ロールパン2ヶ、マーマレード、マーガリン、サラダ、牛乳。

8時半検温。9時から点滴。

10時より処置。今日は主治医。耳は最外部の綿球と当てガーゼの交換のみ。中はどうなっているのか?

11時頃清拭。

昼食 ちらし寿司、しろなのお浸し、お吸い物。

3時頃義父母が来院。おみやげもらう。小一時間ほど話す。妻は夕方遅いので一旦出てまた来るとのこと。

5時過ぎに妻来院。オセロしていると義父母が再来。妻と少し話をして帰宅。 毎回お見舞いに来てもらって恐縮。大阪と京都は近いようで遠い。

オセロ、ついに勝利。いつぶりだろうか?49-15。連珠教える。2勝。

夕食 ホイル焼き、膾、大根の甘煮、海苔佃煮、ご飯。

妻にTEL。腕の点滴管に血液が逆流してきてびっくり。問題無しとのこと。

オセロのアルゴリズムを考える。

読書して歯を磨いて、寝る。口内炎痛し。深夜は足もやや痛む。

「日経サイエンス12月号」読む
「ニューロマンサー」(ウィリアム・ギブスン)読む
「ODA援助の現実」(鷲見一夫)読み始める
「ファインマン物理学W」(リチャード・ファインマン)読み始める

11月10日(土) - 33日目

晴れのち曇り。

6時半ごろ、外科の外来申込書をもらう。そのまま起きる。読書。缶コーヒー飲む。 少しでも胃を動かして朝食に備える。 が、口内炎が激痛。看護婦さんに伝えることを決意。

朝食 パン2ヶ、イチゴジャム、マーガリン、みかん、牛乳。

8時半検温。9時から点滴。点滴管を一段短くしてもらう。すっきり。点滴終了後清拭。足洗ってもらう。

10時過ぎより処置。今日は主治医ではない。相変わらず耳の最外部の綿球と当てガーゼの交換のみ。

昼食 焼き鯖、白菜のお浸し、煮豆、みそ汁、ご飯。

昼食中に外科に呼ばれる。口が痛いがあわててすませ、外科へ。外来今日で終了。

2時頃専務夫妻が見舞いに来てくれる。図書券をいただく。小1時間ほど話をする。 途中6階で消防訓練が始まりびっくり。

3時頃妻来院。屋上に散歩。風が冷たい。オセロ負け15-49。昨日はまぐれか。連珠3回勝ち。挟み将棋勝ち。

夕食 チキンカツ、付け合わせ野菜、ほうれん草のお浸し、スクランブルエッグ、漬け物、ご飯。

口内炎の塗り薬をもらう。少し楽になる。

妻にTEL。

オセロのプログラミング。消灯後も11時頃まで続ける。暗所でのLCDバックライトは目に悪そうだ。 壁紙を無地の黒に変更。 その後寝付かれず、1時の巡回では寝た振りをする。2時頃就寝。

「日経サイエンス12月号」読了
「ODA援助の現実」(鷲見一夫)読了
「ニューロマンサー」(ウィリアム・ギブスン)読む
「アメリカの環境保護活動」(岡島成行)読み始める


第6週へ

第4週へ

入院日記へ